ブログなんかめんどくせえよ

低山ウルトラライト登山/トレッキング/ハイキング専門です。なので装備や道具[ギアグッズ]のレビューは偏っています。防災を兼ねたアウトドア系サバイバルグッズやデジタル関係、モバイルバッテリー・ミリタリー系も大好物です。最近はBluetooth中華イヤホンや防水スピーカーもです。PS4とXboxOneはFPS系が多いです。
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ミリタリー低山登山から考える軍用品

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僕は、登山によくミリタリーウェアを着用しています。

最近では、真冬以外はECWCS G3 LEVEL5のマルチカム柄のズボンを気に入って履いていることが多いです。

本当は、登山で目立たない服装というのは褒められた物ではないのですが、僕の20歳位の頃から最も長い趣味のひとつですので、これは辞められないですね。

近年は「ミリタリー登山」というジャンルも確立されつつあるので、僕の場合は「ウルトラライト+ミリタリー低山登山」というのが、正確な表現かも知れません。

山でも時々、その筋の人たちとすれ違います。

チラリと相手の装備に目をやりながら、おっ、ブッシュハットに、あのバックパックはCorpsman Assault Packか、などと思いながら仲間意識に浸っています。おそらく相手も、似たようなことを考えていると思いますが・・・

そこで、ミリタリーウェアマニアの人でも、誤解している方が多いようなので、書いておくことにしました。

タイトルにもあるとおりですが、ミリタリーウェアは決して高性能ではありません。

例えば、雑誌などによく宣伝されるミルスペック規格。こんな物は既に有名無実の規格ですし、実際のところたいした規格ではありません。
現代のまともに作られた物ならほとんどが通ってしまうくらい緩い規格でもあります。

戦闘という生命のかかった場所で着用され、装備され、運用される軍用品は本来的には最も高性能な物でなければならないことも確かなことですが、実際はそういうことにはなりません。

最大の問題は、コストです。

このため軍用品というのは、「単なる安価な大量生産品」にしか過ぎないのです。

よく軍用品はイコール高性能という認識を持つ方がいますが、僕は20年以上のミリタリーウェアマニアとして云っておきます。

とても命のかかったようなシビアな環境に持ち込むような代物ではないい、と。

唯一これだけ云えるのは「とにかく頑丈」な事だけは確かだといえますが、これも物によるとしか言い様がありません。

例えばバックパックの生地で云えば軍用品はたいていが1000デニールのコーデュラナイロン製ですが、登山用でこんな分厚く重い生地はほとんど使われません。普通は420デニールという半分以下の強度の生地が標準です。1000デニールを使った軍用バックパックの頑丈さが分かると思います。その分どうしてもパック自体の重量が増してしまいますが、日常使用ならおそらく一生使える強度を持っています。
注記
さすがに近年では、480デニールほどに強度を落としつつあるようです。

だが、ブーツはどうでしょう?

おそらく民間の物と耐久性は大して変わりがありません。
むしろ安価に大量生産された分、民間の物より物が悪い可能性の方が高いと思います。

軍用品で「超高性能」を持っているのは、極一部の試作品[テストトライアル品]しかないと思った方が間違いありません。

それも制式化され、部隊に支給される頃には、高性能な生地はコスト削減でより劣った生地に変更され、それは民間の登山用品と比べても著しく性能が劣ります。

具体的に挙げるなら、ウェアの撥水性能です。

軍用の撥水性能はとんでもなく低性能です。

対して民間の登山ウェアメーカーの撥水性能はすばらしく、高性能な物は洗濯を100回行っても8割の能力を維持しています。

どしゃ降りの一歩手前くらいの雨でも、強撥水性のある民間の登山ウェアなら10-15分くらいは持ちこたえられますが、軍用最新のGEN3のEPICではない生地のウェアの撥水性は5分がいいところです。

このミリタリーウェアの撥水性に関して、某大手掲示板などでは一部の者が「強力な撥水性」を喧伝していますが、それは間違いです。

テストトライアルで一部使用実績のあるEPIC生地を使った衣服なら、強烈な撥水性を持ちます。現状では最高の性能を有し、登山ウェアの撥水性でもとても太刀打ちできるような物ではありません。

しかしADS取り扱いの軍用量産品は本当に低レベルな撥水性しか持ちません。

それに、致命的な欠陥設計を持つミリタリーウェアも多いのです。

これも具体例を挙げればGENERATION 1のゴアテックス製レインウェア。
表面生地に雪が付着しやすく、透湿性にも問題があり、とてもシビアな環境に持ち込めるようなウェアではありません。雪山になど着ていくと下手すると死にます。
ですが、このことを知っている方はほとんどいないと思います。
一時期、このGEN1はスノボーの人たちから絶大な支持を受け、よく着用している人を見ましたが、軍用ゴアテックスの最初期の設計品で有り、ほぼ欠陥品です。

このように量産された軍用品はいろいろな意味で「高性能」とはちょっと違うのです。
一部民間に先駆けて先進的な生地が使われる事例もありますが、そういった事例は少ないですし、その場合も致命的な欠陥を抱えたまま制式採用されたりしています。

これが世界で最も潤沢な予算を使い、実戦経験豊富な米軍の装備の現状です。米軍ですらこれなのですから、その他各国軍の装備のレベルがうかがい知れると思います。

こう言ったことを頭の中に入れた上で、あくまで街着、低山登山専用として趣味の範囲で楽しみながら「ミリタリー系ウェア」を取り入れていって欲しいと思います。
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はじめまして
某ショップブログの影響でミリタリー登山に興味を持ち始めたところです。
先日、初登山ではBATESのDELTA-6を履きマグフォースのスーパーファルコンを背負って登りました。
ミルスペックって高性能だと思っていましたが実はそうなのですね。
低登山というのはそのためなんですね。
確かに専用の登山用品に反して1000デニールのバックパックは重くて疲れますしね(笑)
[ 2015/10/13 21:04 ] [ 編集 ]
Re: はじめまして
むむむ、もうあなたはカタギではないですね。

立派な登山ヤクザですね。

残念ながらあなたは既に極道です。。。

どこかであったら声をかけて下さい。

ちなみにコットン抜きで登山に投入できる衣服は非常に少ないので、選ぶのが大変ですよー。

[ 2015/10/13 23:01 ] [ 編集 ]
すごく…為になります。
こんばんは、ちょっと調べ物をしていてこちらに流れ着きました。
マニアながら目の曇っていない内容に感服しております。

ワタクシはECWCSのGEN2からこれ系に入ったクチです。ちょっと前に奮発して民生品のゴアを購入し着てみたところ、「これECWCSのGEN3よりすげえ快適なんですけど!?」ってなったのは気のせいではなかったのですね…。

でもハイエンドの民生品よりお安いし、バイクで移動のときはなかなか高性能な気がしてつい集めちゃいます。
それに何より好きなので…。
[ 2015/12/18 23:42 ] [ 編集 ]
Re: すごく…為になります。
こんばんわ。

コメントありがとうございます。

何より好き・・・それでいいのです。
ミリタリーは男のロマンですからね。

バイクではむしろ好適だと思いますよ。
登山などの衣服=生死にかかわるような場面、だと厳しいだけです。

元々米軍はサラリーマンみたいな物ですからね。
朝起きて戦場にトラックに乗って向かって、夕方になるとキャンプに帰ってくると言うワケです。
なので極端に機械化されているわけで、装備は重くて当たり前、歩いて敵陣地奥深くに入り込むなんて極一部の話になるわけです。
それを登山ですと全て歩いて持っていくので、装備開発の方向性が違うのですよ。

しかも登山ですと日本でも年間300人くらいが死んでいます。

衣服の高性能化がそのまま生死に直結してきますから、日夜凄いスピードで開発されています。

言うとワケでいろいろと考えながら好きな場面に適材適所でミリタリーを取り込んでいくというのが一番イイと思います。





[ 2015/12/19 00:08 ] [ 編集 ]
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