【コラム】登山中にGPS停止? 米軍は既に読図訓練を開始

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まとめ
■米軍は既にGPS全停止という事態も想定した訓練に入る
■登山中にGPSが停止する「有事」も想定するべき


2018年初頭の日本のみちびき衛星が本格稼働を開始するのが目前となっていますが、以前の記事に書きましたように登山中のGPS精度が「概ね10メートル」付近に収束するであろうと云う事は書いておきました。

それまで条件の悪いときは最大誤差で30-50メートル程度まで位置がズレることがごく普通に起こっていましたが、その頻度がかなり少なくなるとはいえます。

これも書いておきましたが、登山中にGPS精度が1メートル以内などのサブメーター級精度を実現するには「専用の機器」が必要で、これはもともとポータブルな機器を前提としていないので、今後も含めて当分は登山でこの精度の恩恵を受けることは難しいといえます。

最近の日本のGPS事情として、これがまず前提となりますが、要するに日本がみちびきを打ち上げ、常時日本の真上に一機の衛星が滞空することにより確実に登山でも「精度の安定」という意味では効果があるわけです。

ということは、登山においてのGPSの活用の機会はますます広がり便利になっているということでもあるのです。

【なんらかの事由でGPSの停止はあるか?】
ところが昨今ではニュースを賑わせる北朝鮮問題などで「戦争などの有事」ということも非現実的なことではなくなり、あらゆる点で「万が一」という事を想定することも必要になってきました。

ではその意味で「有事勃発」に際してたとえばGPSが停止したり、あるいは「SA」といわれる「誤差」が信号に意図的に混入され、かつてのように30-40メートルの誤差が発生する、などの事態は起こりうるのかという事に関して考えてみます。

■SA(Selective Availability、選択利便性:精度劣化措置)といわれる信号へ誤差を加える行為は既にあり得ない

なぜなら既に米国のGPS衛星にSAを混入する機能が物理的に省かれているからです。
この為、かつてのようにGPSが突然大きく狂い出す、と云うことは既に考えられません。

と云うわけでこの可能性は「排除」出来ると思います。

■GPSが停止することはあり得るか?

これはあり得ます。

米軍のGPS衛星に対する何らかの攻撃、もしくは妨害によりGPS機能が停止することはないとは言えません。

実際に米軍ではGPSに頼らない部隊の位置特定は完了していますし、GPS無しで行動するための訓練を実施しています。

この方法ですが非常にアナログで、要するに「地図読み」の技術の再評価です。

そしてもしこのような事態になれば位置特定には最低でも4機のGPS衛星が必要となりますので、日本でも登山中にGPSは使い物にならなくなります。
つまりGPSに頼っていては「位置を見失う」ということもあり得るという事になります。

ガーミンなどはロシアのグロナスなども選択的に位置特定に使えますが、このような非常事態が起こったとすればグロナスは無事に使えると言う保証は何もありません。

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【紙の地図と地図読みの技術は必要】

僕は最近の人間なのでどちらかというとGPSに頼りきりで、むしろ紙の地図を持ち歩くことを辞めてしまっていました。

その代わりにバックアップを含めて現状では3台のGPSを持ち込んでセーフティをかけているわけですが、「何らかの有事でGPSが停止」する事までは考慮していませんでした。

ですが、米軍のGPS停止に備えた訓練という報道を踏まえると、今後はそのような事態も含めて行動するべきだという認識に至りました。

少なくとも当の米軍がGPSの全停止による位置の喪失という事態を考えている以上、登山などでのクリティカルな環境を想定した場合、紙の地図読み技術というある程度の時間と修練を必要とするワザは登山においてもGPS全盛期のいまもう一度見直されるべきではないかと思います。

登山中のGPS停止が現実的にないとは言えない、ということが明らかになり、なんらかの有事想定も視野に入れて、そのような事態への極めてアナログ的な地図読みという対処も登山では改めて重要であるということを再認識したのが、今回のGPSなしを想定した米軍の訓練開始でした。



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コメント

レンジ男

昨年末 12/14に奥多摩川苔山へ行ってきました。
時期的に積雪や凍結を心配して軽アイゼンを持参しましたが、中盤〜山頂付近に薄っすら積もってただけで使用せずそのまま登れました。

私は趣味と訓練も兼ねて、普段は紙地図とコンパスで行ってます。
念のためにスマホにGPSアプリでマップをダウンロードしておき位置確認出来るようにはしています。(地図ロイド&山旅ロガー)
バッテリーを減らしたくないし、ログ取りもあまり興味がないので。

今回は登山の1ヶ月前にスマホを機種変更(au TORQUE01 → 同03に)した際、元からYAMAPと言うアプリが入っており「この手のアプリ、実際にはどんなもんか試してみよう」と思い立ちスマホのみで登ってみました。
スマホの機種個体差のGPS精度にかなり影響されるようですが、誤差もほぼなくかなり実用的なアプリでした。

しかし川苔山は所々判りにくい分岐点があるようで、積雪もあり1箇所間違えてしまいました。
山頂手前の稜線が目視で見えており、アプリ上では合っているのですが、実際には20メートルほど右にずれて登っていたようで最後の15メートルは雪の積もった道の無い急斜面を3点支持で這いつくばりながら登りました。
ヒィヒィ言いながら登り切った後周りを確認すると、ほんの少し先に正規のルートとの合流点がありました。

これはGPSの誤差によるもので、後に地図で確認すると正規は稜線の凸部、私が歩いてたのはそのすぐ右の谷の凹部でした。
地図で地形をみていれば間違える事はなかったでしょう。
(今回はテストで地形を見ない方針だったので)

休憩含めトータル7時間程、新しいスマホでバッテリーは40%程消費でした。
後からログも見れ、これはこれで楽しいですが、やはり私はコンパスナビのほうが好きですね。

luna-luna

Re: タイトルなし
レンジ男様

どうもです。
京セラのトルク03をお使いでしたか。
あれいいですよね。

ある意味驚いたのが7時間ログ取りしてバッテリ消費40%!!
同じ事をiPhoneでやったら80%以上は使ってしまうでしょう。
さすがにバッテリー容量のあるスマホは違うなと思いました。

トルク03がみちびき対応かどうか分かりませんが、時期的に考えてみちびき対応の可能性は高いのですが公式にアナウンスがないので不明です。
ですが10-20メートル程度の誤差であればまあそんなところと云う所でしょうか。

ログを取らないというのはもったいないですね。
僕などなんでもログ取りしていますよ。
日本全国ログで埋め尽くしたいくらいの気持ちです・・・・

僕はGPSに頼り切りなんですが、米軍の記事を読んで反省しました。
更にレンジ男様のチャレンジを見て知見を新たにしました。

地図読みを再度勉強し直しています・・・

レンジ男

ネットのスレで見かけた記憶があるだけで確実なソースは無いのですが、TORQUE03はみちびき対応っぽいですね。
それに機種の特性上、元のGPS感度も良いようです。

バッテリーの持ちですが、当機種は同時期発売の他機種より処理能力当のスペック抑え気味、大容量、当時は機内モード、ヘタってない新しいバッテリーetc.の条件からは減りが激しいと感じました。
予想では30%辺りかな?と思っていたので。
まぁ、当機種はバッテリー着脱式なので予備バッテリーを持っていけますし許容範囲ですかね。
それにこれもネット情報ですが、YAMAPはそこそこバッテリー喰うようです。
地図ロイド&山旅ロガーはもう少し低燃費だとか。

機種変更したTORQUE01のガワは残ってますし、YAMAPも地図ロイドもオフラインで使えるのて01をGPS兼カメラとして持っていけばスマホのバッテリーを使わずに済みますね。

今後、私は逆にGPSアプリを使って楽しんで見ようと思います。

GPSやスマホの液晶に比べたら紙地図はなんと見易い事か!!
最初はコンパス云々難しく考えず、スタートから地図を見ながら「今この辺を歩いてるな」と辿りながら歩けばすぐに慣れますよ。
非公開コメント

luna-luna

http://catwalk1101earphone.hatenadiary.jp/
【まとめ】中華イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口オススメ
catwalk1101earphone.hatenadiary.jp
【まとめ】Bluetoothイヤホンとヘッドホン・スピーカーのレビュー
https://earphon.hatenablog.jp/
【NOTE版】国産イヤホン&ヘッドホンとDAPレビュー辛口オススメ
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