可愛いは無敵 【アメショのエピソード】


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僕は猫が好きだが、猫を飼っていない。
理由は至極簡単だ。

お外に自由に遊びに行かせられる環境で僕は猫が飼いたいのだ。

飼い猫ほど自由なものは無いな、と思っているのだがその自由も家の中だけで飼っている猫と自由に外で遊び回れる猫では性格が全く違うと思っているから。

僕の実家では生まれたときから自由に外に行かせる環境で猫を飼っていたが、やっぱり家の中だけで飼育する猫と「何かが違う」のだ。
何をと云われると困るのだが、たぶん「野生」みたいなものが明らかに違う。

これは何匹も見たがやっぱり自由気ままさが全然違うので、僕は猫というものは家族の一員なんだけれども、やっぱり猫として自由な環境で生きて欲しいと思っている。

確かに外には危険が多い。

交通事故やケンカや病気を貰ってくることもあるだろう、けれどもそういった危険も全て含めて「人生」なのだと思っている。

それが僕の猫に対する基本的なスタンスなので今の外に遊びに行かせられない環境ではとても猫を飼う気にはならないのだ。

そう言う意味では「田舎」の一軒家というのは実に都合がいい、というのも本当だ。
都会は猫にとっては狭すぎる。


猫と10数年起居を共にしてきたはずなのに、いまでも猫というものが何なのかはさっぱり分からない。
いや、幾つか理解できたことはあったりする。

■たぶん人間の言葉が分かっている
■家族というか仲間というか下僕というか、何らかの関係性も理解している


驚くことに何十年も一緒に居たはずなのに、せいぜいこれくらいのことしか分かっていない。

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【猫のエピソード】

実家で1番大きかった猫はアメショの子で体重は10キロを超えていた。
これは別に太っていた訳ではなく、筋肉質の精悍な体つきにもかかわらず、ただ単に「デカい」のだ。

その分、抱き心地やお腹周りのさわり心地は最高で、ついつい構ってしまう。

そう言うぶしつけな好意を猫は嫌う。

だから僕は猫からは嫌われていた。

そんな猫が家族の中で1番好きだと思っていたのはたぶん父親で、あまり構わずに晩酌の時には毎日の刺身を猫と一緒に食べていた。
父親がテーブルに着くと猫がサッと膝の上に乗り、箸で刺身をつまむとガッとおもむろに手を箸にかけて自分の方に引き寄せてしまう。

毎日刺身を与えているとたぶん猫も父親に対する「好意」が違ってくるのだろう、何か嫉妬するような関係が垣間見えたりすることもある。

そんな日々の中で事件は起こった。

ある日の夜、こたつの中に身体を半分沈めたまま父親が疲れて眠っていた。

リビングの一角での出来事なので部屋の真ん中にこたつがあり、周囲の空間は広々と空いている。
つまり猫はどのルートを通っても誰にも邪魔されずにどこにでも行き来できる訳だ。

そこへ向こう側からウチの巨大なアメショがテクテクと寝ている父親の方に向かって歩いてくると、顔の前でピタッと止まった。

僕はスグ隣でその光景を見ていたのだが、この子は何をしているのだろうと見ていると・・・

アメショはまず軽く父親の左頬に右足を置いた。
そして、少し力をかけたように見えた。

すると右足をすっと引っ込めて父親の顔を見て様子を伺っている。

僕は寝ている父を起こそうとしているのだと解釈した。

でも父親は熟睡していてまったく目を覚まさない。

するとアメショはもう一度右足を父親の頬に置いた。

次の瞬間にグイッと右足に体重かけると、そのまま父親の顔の上を歩いて向こう側にいってしまった。

忘れられない衝撃的な光景だった。

たぶんアメショは「向こう側」に行きたかったのだが寝ている父親が邪魔だったのだ。

もちろん父親の頭上の空間はいくらでも迂回できるほど空間が空いている。
なぜ、わずか数歩ぶん、ちょっとだけ迂回をしないのかが分からない。

またなぜ寝ている胸の上を歩いていかないで顔の上をわざわざ「熟睡しているかどうかを確認してまで」歩いて行くのかが分からない。

またもっと言ってしまえば猫のジャンプ力から言えばポンと顔を飛び越えていくことなど造作も無いことなのに、わざわざ顔の上を歩いて行こうとするその根性が分からない。

もちろん父親にしても毎日刺身を与えて自分は家族で1番愛されている、と思っているはずなのに寝ているときに顔を踏み越えて歩いて行かれているとは夢にもおもっていないだろう。

猫というものは、こういう幾ら人間の足りない頭で考えても分からないエピソードがたくさんあるのだが、そこがまた可愛いのである。

そして、猫飼いに言いたいのは、愛されていると思っているのはあなただけで、寝ているときに普通に顔の上を歩かれているかもしれないのだと云う事は言っておかなければならないだろう。

その理由もさっぱり分からない、と云うことも付け加えておく。

そうそう、その後しばらくして目が覚めた父親に僕は言った。

「さっきお父さんの顔の上を猫が歩いていたよ」と。

すると父親はバカにしたような顔で僕に言ったものである。

「そんなことあるわけないだろう」

まさに「可愛いは無敵」なのである。






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