【実話】 古い祠を潰してみた結果、恐ろしいことが起こった


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僕はイヤな予感がした。

中学二年のある日、父親が突然ちょっときてくれと僕を呼ぶのだが、こういう時はたいてい碌でもないことになるのでまたクドクドと叱られるのかと覚悟した。

一階の居室で待ち構えた父は僕に妙なことを聞いてきた。
「おまえの同級生のKさんは学校に来ているのか?」と言うのだが、Kさんは確かに僕の近所の幼なじみの女の子のひとり。

だが最後に遊んだのが小学校の低学年の頃で、確か5-6年生の頃は同じクラスだったこともあるのだが異性なので口をきくこともほとんど無くなってしまった。

中学校に上がると同じクラスでは無いこともあってこの女の子の事情はほとんど分からなかった。

確かに同じ地域に住む同級生だがなぜ父親が突然Kさんのことを聞いてくるのか訳が分からないが僕は答えた。
「クラスが違うからわかんないけど、普通に考えたら学校に来てるだろ?なんかあれば噂にはなるからすぐに分かるよ。何も聞いてないから少なくとも学校には来ていると思う」


父親は「そうか」と短く頷くと「いや学校にちゃんと来ているのならいいんだ」と言うと話を終わらせようとしたので僕は「なんでそんなことを聞くのか」と食いついた。

すると父親は声を潜め「祟りが起こった。みんなであれほど良からぬことが起きると警告したのに」といって恐ろしい話しを始めたのがこの話しの始まりである。

【Kさん一家の物語】

Kさんは元々は地元の人ではないのだが一家は家族四人で貸家に暮らしていた。
父親と母親に子どもがふたり、どちらも女の子の姉妹でその末娘がKさんで僕と同級生だった。

子どもの頃には何度か一緒に遊んだ記憶があるが、年を重ねるにつれて疎遠になり、中学に上がる頃にはもう既に口をきくことはなくなっていた。

当時、貸家とよばれる薄いブルーの同じ間取りの平屋が同じ敷地に幾つも建っていた頃があり、こういう建築をいまはもう滅多にみかけることはなくなってしまったがKさん一家はこの貸家の一角に住んでいたのである。

ちょうど小学6年生の頃に突然この貸家が全部更地になって、2つの区画にわかれ、ひとつは材木屋になり、もうひとつの区画を買い取ったのがKさんのお父さんだった。

するとすぐにその場所にKさんのマイホームが建ったのを憶えているが、道路に面した1階部分は床屋になっていて、どうもKさんのお母さんは床屋の資格をもっていたらしい。

本来ならこの話は幸せなマイホームということでここで終わるのだが、問題なのはKさんのお父さんがこの場所に家を建ててしまったということなのであった。

実はKさんが家を立てた片隅に何の祠なのかは分からないが小さな古い祠があった。
石で出来ていたのか木材なのか曖昧になってしまったが、確かに歴史の古そうな小さな祠が祀られていたのを僕は知っている。

ところがKさんのお父さんは迷信を一切信じない人だったようで、自宅を建てるときにこの祠が邪魔だからといって潰してしまったのである。

このKさんの自宅が建つときに計画段階で「祠を邪魔だから潰す」という話しを聞きつけた近所の人はこぞって猛反対した。
「そんな罰当たりなことをしたら祟りが起こる」といって説得したのだが、このKさんのお父さんは一切聴く耳を持たず、最後は自治会総出で「翻意を試みた」のだがそれも不発に終わり、Kさん父は笑いながら「全部迷信だ」と切り捨ててしまったのだった。

本人が何も気にしていないので自治会ではそれ以上のことができず、祠は潰され、その場所はちょうど1台分の駐車場になってしまったので、近所の人は何かよからぬ事が起こらなければと噂していたそうだが、この頃の僕は何も知らなかったのである。

ただ大人の世界では「大変なことをしてしまった。今後は祟りが起きるのではないかと大騒ぎ」になっていたそうだ。

コレは僕がちょうど小学校六年生の頃のことであった。

その後、何事もなかったようなのだが、しばらくすると異変は起こった。

ちょうど1年ほど経った頃のある日、Kさんのお母さんが床屋でお客の髪を切っている最中に突然意味不明なことを叫び出すと持っていたハサミでそのお客を刺した。

幸いお客の傷は軽かったのだが、お母さんは狂乱状態になり、そのまま入院してしまいその後姿を見掛けることはなかった。

そのお客に怨みがあったとかそういうことではなく、もはや本人と会話が成立しないのでなぜ刺したのかも誰も理由が分からず、罪に問われることはなかったと聞くが、まず初めにKさんのお母さんがこうして世の中から姿を消した。

これは僕が中学1年の頃のことである。

次にそれから半年ほどしてKさんのお父さんが「夜逃げ」した。
どうもマイホームを立てる数年前に事業を起こしていたのだが、その業績が急激に悪化したので支払いに窮し、莫大な借金を残し文字通り家財道具を一切残してある日突然家から姿をけしてしまった。

Kさん父がその後どうなったのかは誰も知らない。

こうしてKさんのお父さんが次に世の中から姿を消した。

子どもたちだけが家に残されたが、自宅はすぐき競売にかけられ、その姉妹はバラバラになって親戚の家に預けられたのだが、父親が僕を呼んでKさんが学校に来ているのか確認したのはちょうどこの頃のことなのであった。

地元の人間が「祠を潰すと祟られる」と何度も説得を試みて考え直すように訴えかけてからわずか2年ちょっとでこのKさん一家は崩壊し離散してしまったのである。

【エピローグ】

もちろんこの話は「単なる偶然」かもしれない。
不幸な偶然が積み重なってKさんの一家は姿を消したと考えるのが最も合理的ではあるが、地元では「祟りだ」といって本当に大騒ぎになった話しなのである。

結局どうなったのかと言えば、Kさん一家が姿を消してからすぐに自治会が緊急招集され、全会一致で「祠の再建」が決まった。

地元の動きは速く、費用は地元の人が一律出し合うと云うことで折り合いがつき、その後すぐに元の場所からすこし離れた道路沿いに以前よりも大きく立派な祠が建てられた。

一体この祠がなんなのかずっと分からなかったのだが、新しくなった祠を見たときに「稲荷」の文字が見えたのでいわゆる「御稲荷さん」の系統なのだろうと思う。

もしあのときKさん父が地元のみんなの警告を聞いてキチンとスジを通して祠を移設していたらどうなっていたのだろうかと思うこともあるが、すべてはもう闇の中に消えてしまった。

それが「祟り」なのかどうかは分からないが、ひとりの無遠慮な人物が「迷信など信じない」と言い放って祠を潰してからわずか2年足らずで本人のみではなく一家そのものが離散して世の中から姿を消してしまったのは紛れもない事実である。

僕はとても恐ろしい思いで父親からこの話を聞いたのだが、もし僕がKさん父の立場なら「そんな得体の知れないリスク」を背負うのは勘弁して貰いたいと思うので、祠を潰すのは絶対に辞めようと硬く心に誓ったのは本当である。

いまでも実家に帰る道すがらにはすこし古ぼけてしまったが立派な祠が道路沿いに建っている。
それを見るたびにあっという間に世の中から消え失せたKさん一家を思い出すのである。







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